オイリー肌(脂性肌)の原因と対処法|ケアの仕方から生活改善まで

オイリー肌(脂性肌)の原因と対処法|ケアの仕方から生活改善まで

2018年7月27日

この記事の監修者
ドクター小池クリニック 院長
小池佳嗣 先生

肌のテカリや脂分が気になるなど、オイリー肌に悩む人は大勢います。脂分が過剰に分泌されると肌トラブルにつながったり、メイクのノリが悪くなったりして、さらなる悩みを招きがちです。オイリー肌は、間違ったスキンケアや日々の生活習慣などが原因で起こっている可能性があります。まずは原因を明らかにして、オイリー肌の悩みを解決しましょう。

この記事では、オイリー肌(脂性肌)の特徴とスキンケアの方法、食生活で気をつけたいことについてお伝えします。

オイリー肌(脂性肌)の特徴

そもそもオイリー肌とは、どのような状態のことを指しているのでしょうか。適切なケアを行うためにも、オイリー肌の特徴について知っておきましょう。

 

  • オイリー肌の状態とは

オイリー肌とは皮脂が過剰に分泌している状態のことを指し、「脂性肌」とも呼ばれます。オイリー肌には主に2種類あり、肌の乾燥が過剰な皮脂分泌を招いているインナードライと、皮脂量も水分量も過剰に分泌しているケースです。

ある程度の皮脂は肌を守るために必要ですが、余分な皮脂はべたつきにつながったり、毛穴の黒ずみになったり、化粧崩れの原因になったりします。特にTゾーンは肌がテカりやすく、オイリー肌の人は毛穴に皮脂が詰まりがちです。オイリー肌になると、化粧をしていても皮脂が浮き出てきたり、何度も皮脂を拭わなければならなかったりします。

オイリー肌になる原因は、男性ホルモンの影響があると言われています。男性ホルモンのテストステロンやアンドロゲンが、皮脂の分泌を促すことが理由です。また、両親からの遺伝で、生まれつき男性ホルモンが過剰に分泌され、オイリー肌になるケースもあると考えられています。

 

男性ホルモンだけでなく、女性ホルモンであるプロゲステロンの影響も考えられます。プロゲステロンは女性の妊娠をサポートしたり、ホルモンバランスを整えたりする女性ホルモンですが、同時に皮脂の分泌を促す働きも持っています。また、体内に水分を溜め込む作用があるため、プロゲステロンが増えると、皮脂量と水分量がともに多いオイリー肌を招くおそれがあります。

 

  • 肌トラブルを起こしやすい

オイリー肌の人は、脂分の量が過剰になることにより、肌トラブルが起きやすい状態になっています。

 

まず、オイリー肌になると、ニキビを発症しやすくなります。ニキビは皮脂の過剰分泌により、アクネ菌などの常在菌が繁殖することで起こります。思春期にできやすいニキビですが、オイリー肌の人は大人ニキビが発生することも珍しくありません。10代のニキビは成長に伴う過剰な皮脂分泌が主な原因ですが、大人ニキビの主な原因は不規則な生活やストレス、更年期などです。

 

また、オイリー肌を気にして皮脂を取りすぎると肌のバリア機能が下がり、インナードライを招きやすくなります。インナードライとは、肌の表面は皮脂によるテカリがあるのに、肌の内側は乾いた状態のことを指します。

インナードライになると、肌のバリア機能が低下するためさらに皮脂が分泌され、オイリーな状態を招きます。

 

オイリー肌(脂性肌)になる原因

日常的に行うスキンケアが、オイリー肌を招いていることがあります。オイリー肌になるさまざまな原因を確認しましょう。

 

  • 誤ったスキンケア

オイリー肌の人は、脂分を落とすために過度なケアをしやすい傾向があります。

過度なクレンジングや洗顔は肌に負担をかけ、皮脂の取りすぎにつながるおそれがあるので注意が必要です。例えば、皮脂を取るためにクレンジングを行いすぎると肌が乾燥し、肌が乾燥を防ごうとしてさらに皮脂が過剰分泌されるケースがあります。

 

オイリー肌の人の中には、顔のべたつきが気になるため、保湿をしないという人がいます。しかし、保湿を怠ると皮脂の分泌につながるので日ごろから丁寧に保湿することを心がけましょう。

 

  • 基礎代謝の低下

基礎代謝が下がると、血行が滞ったり体温が下がったりします。皮脂の分泌は肌の保温機能も果たすため、体温が下がると回復させようとして皮脂が過剰に分泌されます。そのため、定期的な運動を行わずに年齢を重ねていくと基礎代謝が下がり、皮脂が過剰に分泌される体質となり、いつの間にかオイリー肌になっている可能性があります。また、基礎代謝の低下とともに、新しい細胞を生み出す新陳代謝も低下するため、肌のターンオーバーが乱れて正常に皮脂が分泌されなくなり、乾燥を防ぐために皮脂の過剰分泌を招きます。

 

  • 不規則な生活習慣

生活習慣の乱れも肌の健康状態に影響を及ぼします。運動不足や睡眠不足、ストレス、アルコールの過剰摂取などによりホルモンバランスが崩れ、男性ホルモンや女性ホルモンが過剰に分泌されると、ホルモンの影響でオイリー肌の原因になることがあります。

 

  • 遺伝

両親のどちらかがオイリー肌の場合、遺伝により生まれつき皮脂腺が大きく、皮脂が分泌されやすい体質が子供に受け継がれるケースがあります。適切なスキンケアや健康的な生活を送っているのにオイリー肌であるという人は、遺伝の可能性が考えられます。

オイリー肌(脂性肌)の適切なケア

 

  • 優しく洗顔する

オイリー肌の多くはバリア機能が低下しているため、とてもデリケートな状態になっています。洗顔前は必ず手を洗って雑菌を落としましょう。肌に優しい洗顔料で、細かく泡立てて洗うことを意識してください。こすりすぎると、肌の表面の必要な角質まで奪われてしまいます。皮脂を落としすぎないように、優しく丁寧に洗うことがポイントです。指の腹でなでるように、皮脂が詰まりやすいおでこや小鼻などのTゾーンは中心に洗いましょう。毛穴を開きやすくするため、洗い流すときは熱いお湯や水ではなく、ぬるま湯を使うのがおすすめです。洗顔後は清潔なタオルで顔を拭くようにしましょう。

 

  • 十分に保湿する

古い角質や皮脂は洗顔で落としつつも、肌に潤いを保つための対策を行うことが大切です。洗顔後はすぐに化粧水(ローション)や美容液、乳液、クリームを使って保湿する習慣をつけましょう。洗顔後は肌が乾燥しやすいため、そのままにしておくと、乾燥を防ごうとして皮脂が分泌されます。

化粧水には、ビタミンC誘導体が高配合されたものを使うと良いでしょう。ビタミンCには皮脂をコントロールする働きがあります。ビタミンC誘導体とは、肌細胞に届きづらいビタミンCを肌に浸透しやすいように改良された成分で、ビタミンCと同様の効果が期待できます。

化粧水だけでなく、乳液やクリームなどを使って乾燥した肌をしっかりカバーしましょう。オイリー肌の人の中には、乳液やクリームの油分によりニキビが発生することを心配し、化粧水のみのスキンケアにとどめる人がいます。乳液やクリームの塗りすぎは水分と脂分のバランスを崩すおそれがあり禁物ですが、適度な量の保湿は、肌のバリア機能を安定させることができます。特にインナードライになっているオイリー肌の人は、肌の乾燥により皮脂が過剰に分泌しているので、きちんとクリームでケアして、十分に保湿することをおすすめします。

 

オイリー肌向けの商品は市販されています。とはいえ、自分の症状に合っているのかわからないこともあるでしょう。適切なケアをするには一度皮膚科を受診し、おすすめされた商品を使うと安心です。

 

  • クレンジングを丁寧に行う

メイクの落とし漏れがないように、丁寧にクレンジングをしましょう。化粧品成分に含まれる油分が常在菌のエサとなり、肌荒れの原因になる場合があります。また、化粧品成分を長時間付けると肌の負担になるため、帰宅後はできるだけ早くメイクを落とすことを心がけてください。

また、クレンジング剤は、皮膚への負担が少なく、皮脂を取りすぎないマイルドクレンジングオイルを使うと良いでしょう。

 

  • 皮脂を取りすぎない

クレンジングやあぶらとり紙などで皮脂を取りすぎると、インナードライの状態を招くことがあります。ティッシュで皮脂を強くこすって拭き取ったり、毛穴の角栓を指で無理やり取り除いたりしないようにしましょう。市販の毛穴パックも、肌への刺激が強いうえに、毛穴が閉じにくくなるため、逆に肌にダメージを与えてしまうおそれがあります。

 

  • 肌に刺激の少ない洗顔料を使う

オイリー肌に刺激を与えないために、洗顔料にも配慮しましょう。植物由来のものなど、添加物の少ない洗顔料を使うと、肌に負担が少ないので安心です。洗浄力が強すぎるものや、メンソールやアルコールが配合されているタイプは、肌への刺激が強いため、避けたほうが良いでしょう。

 

オイリー肌(脂性肌)改善に向けた生活習慣のポイント

スキンケアだけでなく、食生活や日々抱えているストレスがオイリー肌の原因になっていることも考えられます。オイリー肌改善のために、毎日の生活習慣で気をつけたいポイントについてご紹介します。

 

  • 適度に運動する

運動して汗をかくと、皮膚の水分と脂分のバランスが整い、皮膚の過剰分泌の抑制につながります。適度な運動を続けていくことで基礎代謝が上がり、正常なターンオーバーの促進にもつながります。

激しい運動でなくても、継続して行うことで体の筋肉を鍛え、基礎代謝を高めていくことは可能です。早朝にウォーキングを行ったり、自宅でエクササイズをしたりして、無理のない範囲で運動を続けることが肌質改善にもつながっていきます。

 

  • 睡眠の質を高める

睡眠は、肉体や精神の疲労回復に欠かせないものです。睡眠不足が続くと、男性ホルモンの分泌が増えやすくなります。また、浅い眠りが続くと、ストレスがたまり、肌に悪影響を及ぼすおそれがあります。

肌に特に影響があるのは、入眠中に分泌される成長ホルモンです。成長ホルモンは「ゴールデンタイム」と呼ばれる入眠後3時間にもっとも分泌され、肌のターンオーバーを促すと言われています。成長ホルモンの分泌を正常に促すには、体の調子を整え、リラックスして眠りに就くことが大切です。食事や飲酒は睡眠の3時間前までに、お風呂は1時間前までに済ませましょう。食べ物の消化はおよそ3時間かかるとされており、消化活動が終わった後に眠ると、睡眠中に余分なエネルギーが奪われずに済みます。お風呂は1時間前までに済ませて体の深部の温度を下げておくと、体がリラックスした状態になり、深く眠りやすくなります。また、寝る直前にスマートフォンなどを見ない、間接照明などを使用する、自分に合った枕やマットレスを使うなど、熟睡できる環境をつくりましょう。

 

  • アルコールを控える

アルコールの摂取も、肌の状態に影響します。アルコールは体内でアセトアルデヒドと呼ばれる物質に変化しますが、アセトアルデヒドの分解に体の水分を利用するため、肌の潤いが奪われやすくなります。また、ビールや果実酒、日本酒など糖質の高いお酒は血糖値を上昇させます。すると、血糖値を抑えようとしてインスリンが過剰に分泌されます。インスリンは皮脂を分泌させる働きがあるため、皮脂の過剰分泌につながります。

お酒を飲むときは水も一緒に摂取することを心がけ、体内のアルコール濃度を抑えましょう。

 

  • 禁煙する

煙草を吸うと、抗ストレスホルモンであるコルチゾールと呼ばれるホルモンの濃度が上がります。コルチゾールは男性ホルモンの分泌を増加させる働きがあるため、皮脂が増えやすくなります。また、煙草に含まれるニコチンは血管を収縮させる作用があり、血行を悪くして代謝を下げるため、肌のターンオーバーが乱れる原因となります。さらに、喫煙により体内のビタミンCが大量に消費されてしまうので、肌のためには思いきって禁煙することをおすすめします。

 

  • ストレスを発散する

ストレスが溜まると、交感神経を刺激するアドレナリンとノルアドレナリンというホルモンが分泌されます。すると、副腎皮質で男性ホルモンのアンドロゲンの分泌が促され、オイリー肌になりやすくなります。スポーツや旅でリフレッシュするなど、定期的にストレスを解消できる時間をつくるようにしましょう。

 

オイリー肌(脂性肌)を食事で改善する方法

オイリー肌を防ぐためには食事の栄養素にも気を配る必要があります。毎日の食事で気をつけておきたいポイントをお伝えします。

 

  • ビタミン類を摂取する

ビタミン類は、肌の新陳代謝を促したり、美肌に効果をもたらしたりするのに効果的です。特にビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンCには皮脂の分泌をコントロールする働きがあります。体の内側からオイリー肌を改善するためにも、ビタミン類を食生活の中で積極的に摂取しましょう。

 

・ビタミンB2

過酸化脂質の増加を防いだり、皮膚の健康状態を保ったり、皮膚を再生させたりする働きがあります。体内でビタミンB2が不足すると、ニキビなどの原因になります。主に豚肉、鶏肉、レバー、ウナギなどに多く含まれています。

 

・ビタミンB6

肌荒れやニキビ、かゆみ防止に効果的とされています。タンパク質の代謝に影響するため、ビタミンB6が不足すると、肌のかさつきや小鼻の油っぽさなどの症状が現れることがあります。主にカツオ、マグロ、レバー、バナナなどに豊富に含まれています。

 

・ビタミンC

ニキビ予防や皮脂をコントロールする働きがあります。アセロラ、ゆず、いちご、ピーマンなどに多く含まれます。

 

  • 脂肪の分解に効果的な飲み物を摂取する

脂肪の分解には、ポリフェノールが含まれる飲み物が効果的です。ポリフェノールが多く含まれる飲み物には、緑茶や烏龍茶などがあります。

体内の脂肪が減少すると、結果として肌の皮脂の抑制につながるため、積極的に食事のメニューに取り入れると良いでしょう。

 

  • ミネラル成分が豊富な食べ物を摂取する

ミネラルは、皮脂のバランスを整えたり、肌の炎症を抑えたりする効果があるとされ、美肌作りに役立つ成分です。ミネラルの中でも肌に良いと言われているのが、マンガン、銅、ヨウ素、亜鉛、イオウなどです。マンガンは貝類、銅はレバー、ヨウ素は海藻類、亜鉛は卵や納豆、イオウは牛肉や玉ねぎなどに多く含まれています。もともと人の体内にミネラルは少なく、生成しづらいとされているため、意識的に多様なミネラルを摂取しましょう。

オイリー肌の原因に合わせたスキンケアと生活改善を

オイリー肌に悩んでいる人は、まずは過剰な皮脂を分泌させている原因を探りましょう。原因を把握し、正しく対策を行えば、症状をやわらげていくことは可能です。また、スキンケアだけでなく、食事や運動など、一見肌とは関係なさそうな生活習慣も見直して、少しずつオイリー肌を改善していきましょう。


この記事の監修者
ドクター小池クリニック 院長
小池佳嗣 先生