シミの原因とは?紫外線以外にも気をつけたい日常習慣とスキンケア

シミの原因とは?紫外線以外にも気をつけたい日常習慣とスキンケア

2017年12月6日

この記事の監修者
ドクター小池クリニック 院長
小池佳嗣 先生

シミができる原因は大きく分けて二つあり、いずれも日常生活の何気ない習慣が影響しています。

逆に考えると、普段の何気ない行動に気をつければ、シミは防げる可能性があるということです。

シミがたった一つ顔にあるだけで、実年齢より老けて見られがちです。メイクで隠すこともできますが、シミができる原因を理解して、できれば未然に防ぎましょう。

そこで今回は、シミができるメカニズムと主な原因についてご紹介します。

 

シミができるメカニズムとは?

シミは、過剰生成されたメラニン色素が肌に沈着してできます。

メラニン色素の生成と色素沈着のメカニズムについて解説します。

 

  • メラニンとは?

メラニン色素には紫外線のダメージを抑えて肌を守る役割があります。

人間の皮膚を構成している表皮は「ケラチノサイト」と呼ばれる表皮細胞と、「メラノサイト」という色素細胞でできています。メラノサイトは表皮の中でも最も下の基底層といわれる層にしかありません。

紫外線を浴びると、メラノサイトでメラニンが生成され、メラニンはケラチノサイトに転送されます。ケラチノサイト内に送られたメラニンは、通常は肌のターンオーバーによって古い細胞とともに排出されます。

  • 細胞が生まれ変わるサイクル「ターンオーバー」

ターンオーバーとは表皮で起こる新陳代謝のことです。

表皮の基底層にあるケラチノサイトが細胞分裂すると、下にあった層は次第に上のほうへ押し上げられていき、最終的には皮膚の一番外側に表出して皮膚から剥がれ落ちていきます。このとき、ケラチノサイトがメラニン色素を有していれば、メラニン色素ごと外へ排出されます。

ターンオーバーは、一般的に約28日周期で行われるといわれています。

 

  • メラニン色素が沈着する原因

メラニン色素の生成量と肌のターンオーバーのサイクルが正常であれば、シミができることはありません。

しかし、肌に対するさまざまな刺激でメラニン色素が過剰に生成されると、ターンオーバーが間に合わず、色素は沈着します。また、ターンオーバーのサイクルが乱れて遅れることも、色素沈着につながります。

 

メラニン色素の過剰生成もターンオーバーの乱れも、原因は一つではなく、紫外線や生活習慣、ストレスなど、いろいろなことが引き金になって起こります。

 

シミの原因1:メラニンの過剰生成につながること

メラニン色素の過剰生成は、大きく分けて二つの原因によって起こります。

 

  • 紫外線を浴びる

紫外線はシミの最大の原因です。

紫外線を浴びすぎると、表皮を紫外線から守るためにメラニン色素が過剰生成されます。

また、紫外線には「紫外線A波(UVA)」と「紫外線B波(UVB)」があり、特にUVAのダメージは浴びるたびに細胞のDNAに蓄積されていき、40代以降にシミとなって表皮に現れることがあります。

 

  • 肌に刺激を与える

ニキビなどによる炎症で肌がダメージを受けると、メラノサイトも刺激されて、メラニン色素が生成されます。

また、クレンジングに時間をかけすぎたり、強くこするように顔を洗ったり、熱いお湯で洗い流したりといった誤った洗顔方法も、肌に刺激を与えかねません。化粧水や乳液でのスキンケアもこすってしまうと、肌に負担をかけてメラニン色素の生成を促すおそれがあります。

 

シミの原因2:ターンオーバーのサイクルを乱すこと

肌のターンオーバーが正常に行われていれば、生成されたメラニンは排出されて蓄積しません。

ターンオーバーのサイクルが乱れる原因を知って対策しましょう。

 

  • 年をとる

人の体の機能は、加齢によって衰えていくものなので、表皮もその影響を受けないわけにはいきません。

個人差ももちろんありますが、年齢を重ねると肌のターンオーバーサイクルは時間がかかるようになります。一般的にいわれているターンオーバーのサイクルは約28日間ですが、40代になると約55日間かかるとされています。

 

  • ストレスを受ける

ストレスを受けると自律神経のバランスが崩れ、ターンオーバーのサイクルにも影響を及ぼします。

自律神経には交感神経と副交感神経があり、副交感神経はターンオーバーを促す成長ホルモンの分泌を調節しています。ところが、自律神経が乱れて交感神経が優位になると、成長ホルモンがうまく分泌されなくなり、ターンオーバーのサイクルに遅れが生じるのです。

 

また、ストレスは細胞の老化にもつながる「活性酸素」を体内で発生させる原因にもなります。活性酸素は、「副腎皮質ホルモン」というストレスに対抗するホルモンが分泌される過程で生まれます。

メラニン色素は活性酸素からも細胞を守る役割があるので、体内で活性酸素が増えると、細胞を守るためにメラニン色素も多量に生成されます。

 

  • 偏った食生活をする

偏った食事内容を続けていると肌に必要なビタミンなどの栄養素が不足し、血行も悪くなります。

血行が悪くなると、老廃物の回収や排出が滞って肌の細胞に必要な栄養素が行き渡らなくなり、ターンオーバーのサイクルにも乱れが生じます。

 

  • 十分な睡眠をとらない

質の良い睡眠をとっていないと、ターンオーバーを促すのに必要な成長ホルモンが十分に分泌されません。

成長ホルモンは、入眠してからおよそ3時間のうちに深い眠りの状態(ノンレム睡眠)にあると分泌されるといわれています。

短時間の睡眠が習慣化していたり、眠りが浅かったりすると、成長ホルモンの分泌が減り、ターンオーバーのサイクルが遅れていきます。

 

  • たばこを吸う

たばこに含まれるニコチンは血管を収縮させるため、血流が悪くなり、ターンオーバーのサイクルが乱れます。ニコチンには覚醒作用もあり、良質な睡眠を妨げます。

 

また、喫煙はメラニンの過剰生成も引き起こします。

ニコチンやタールといった、たばこに含まれる有害物質が体の中に入ると、それらを排除しようと活性酸素が発生します。ストレスを受けたときと同じく、活性酸素から細胞を守るために生成されるのがメラニンです。

 

紫外線以外の原因でできるシミとは?

シミの中でも、紫外線による刺激以外が原因でできるものに「肝斑(かんぱん)」と「雀卵斑(じゃくらんはん)」があります。

 

  • 肝斑(かんぱん)

主に頬の上のほうや、目に近い部分、目尻の下などにできる、部分的な日焼けのような薄茶色のシミを肝斑といいます。顔に左右対称にできるのが、肝斑の大きな特徴です。

妊娠や出産を経て、女性ホルモンのエストロゲンとプロゲステロンのバランスが崩れることによってできる人が多く、女性独特のシミです。

肝斑も紫外線の刺激で悪化するほか、ストレスが症状の悪化につながるという指摘もされています。

症状が現れるのは30代以上から50代までで、特に多いのは30代~40代です。60代以降になるとほとんど発症しなくなり、症状の出ていた人も閉経するとシミが消えたり薄くなったりしていきます。

 

  • 雀卵斑(じゃくらんはん)

雀卵斑とはいわゆる「そばかす」のことです。色白の人にできやすいシミで、遺伝的な要因で発生します。個人差はありますが、多くの場合、幼少期に現れ始めて思春期に濃くなり、思春期を過ぎると薄くなっていきます。

そばかすといえば鼻や頰の周りにできるもの、というイメージがありますが、顔以外にも背中やデコルテ、手の甲など、紫外線にさらされやすい部分にも現れます。春夏に濃く、秋冬に薄くなる傾向もあり、紫外線の影響を受けやすいのが特徴です。

 

紫外線対策と生活習慣の見直しで美肌をキープ

シミの最大の原因となる紫外線は、人間の目に見えないダメージを与えています。蓄積されたダメージが、40歳を過ぎてからシミとなって現れることもあります。

年齢を重ねても美しい肌を保つため、日焼け止めなどの紫外線対策は油断なく行うことが重要です。

その上で、メラニン色素を過剰生成させないことと、肌のターンオーバーサイクルを正常に保つようケアすることを意識しましょう。肌を優しくいたわり、栄養バランスの整った食事と良質な睡眠を心がけ、生活習慣を見直すことが美肌への第一歩です。


この記事の監修者
ドクター小池クリニック 院長
小池佳嗣 先生