ビタミンCは本当にシミに効く?

ビタミンCは本当にシミに効く?

2018年3月14日

この記事の監修者
薬剤師・アロマセラピスト
三矢朝美 先生

シミに効果的な美白成分で知っているものを聞くと、「ビタミンC」を思い浮かべる方がおおいのではないでしょうか?昔から美白有効成分として認められているビタミンCの名は有名で、効果はお墨付きですが、一体どんな風に働いて、どう肌に良いのかは、あまり知られていないかもしれません。知っているようで知らないビタミンCの実力を、ひもといてみましょう!

ビタミンCの歴史

ビタミンC発見の歴史は、15~18世紀にさかのぼります。人類が初めて、大西洋、インド洋、太平洋を横断した時代、壊血病という恐ろしい病気で多くの船員が命を落としたと言われています。壊血病とは、皮膚や歯肉、粘膜などから出血し、全身の倦怠感や衰弱が起こります。やがて脳の神経構造までも破壊されて、精神障害も現れます。3ヶ月を超える長い期間、船の上で過ごす船員たちは、新鮮な野菜や果物を口にすることができず、保存食で生活していました。保存食にはビタミンが含まれていなかったため、あらゆる栄養障害が起こり、そのひとつが壊血病だったのです。18世紀半ばに、海軍の医師が、かんきつ類を食べることで壊血病を予防できることを発見、のちにレモンから分離されたビタミンCの欠乏で発症することがわかりました。

 

その後ビタミンCの研究が進み、ビタミンCが不足すると、体内でコラーゲンが合成されないために、血管がもろくなって出血を起こすことがわかりました。これが壊血病です。また、毛細血管・歯・軟骨などを正常に保つ働きがあるほか、皮膚のメラニン色素の生成を抑え、日焼けを防ぐ作用や、ストレスや風邪などの病気に対する免疫力を高めたり、健康で強い肌を作る働きがあります。最近ではビタミンCの活性酸素の発生を抑える抗酸化作用が注目され、がんの予防や肌の老化防止にビタミンCが有効であることが期待されています。

 

「美肌ビタミン」ビタミンC

人間の身体に欠かせないビタミンCですが、美肌に万能な成分としても知られています。ビタミンCは「ビタミンC誘導体」という名で、美白有効成分として厚生労働省に認可されていますが、そもそも美白有効成分とは、厚生労働省が「メラニンの生成を抑え、シミやソバカスを防ぐ」あるいはこれに類似した効能を表示することが認められた成分のこと。現在認可されている成分には、ビタミンC誘導体のほか、アルブチン、プラセンタエキス、コウジ酸、エラグ酸、トラネキサム酸などがありますが、「活性酸素の除去」「チロシナーゼ活性・合成抑制」「メラニン還元」の3つの効果が備わっているのは、ビタミンC誘導体だけです。

<ビタミンC誘導体とは?>
ビタミンCは美肌や美白に有効な成分ですが、とても不安定で酸化しやすく、水に溶かすと活性を失い、肌に浸透しにくいのが難点でした。このようなビタミンCの弱点を改良し、肌に浸透しやすく加工したものがビタミンC誘導体です。

ビタミンC誘導体には、

①メラニンの生成を抑え新陳代謝を高めて、メラニンの排出を助け色素沈着の改善を促す→色素沈着やシミを防ぐ、美白作用

②活性酸素を除去する
→肌老化を防ぐ、抗酸化作用

③皮脂分泌のコントロール
→乾燥やニキビ、毛穴の開きを改善

④肌をなめらかにする作用
→肌荒れを防ぐ

⑤真皮でコラーゲンの生成に働きかける
→シワやたるみを防ぐ

など、様々な美容効果があります。

シミだけでなく、シワやたるみなどの肌老化、ニキビや肌荒れの改善、毛穴の悩みに万能な効果を発揮してくれますので、毎日のスキンケアにぜひ取り入れたい成分です。

 

ビタミンC誘導体には2種類ある

さて、実際スキンケアに「ビタミンC」を取り入れようとなったときに、知っておくべきポイントがあります。ビタミンC誘導体には、大きく分けて「水溶性ビタミンC誘導体」と「油溶性ビタミンC誘導体」の2種類があり、働き方や、向いている肌質が異なります。

 

【水溶性ビタミンC誘導体】
水溶性ビタミンC誘導体は、短期間で肌に吸収され、即効性が高いことが特徴です。水溶性なので、さらっとした使用感で、主に化粧水や、ローションタイプの化粧品に配合されています。皮脂のコントロールに優れているので、ニキビや毛穴が気になる方に効果的です。また、メラニンの排出と、肌のターンオーバー(生まれ変わり)を促し、シミを改善する働きがあります。ただ、高濃度なものを使用すると、肌に刺激を与えたり、乾燥の原因になるので、注意が必要です。水溶性ビタミンC誘導体が配合された化粧品を使用する場合は、保湿ケアも同時に行えるものを選ぶと良いでしょう。

◎短期間で肌に吸収、即効性が高い。

◎皮脂をコントロールし、ニキビや毛穴に効果的。

◎メラニンを排出し、シミを改善。

△肌の奥まで浸透しない。

△持続性がない。

△紫外線に弱い。

△高濃度なものは肌に刺激を与えることも。

△乾燥肌の方は注意が必要。

 

【油溶性ビタミンC誘導体】
一方、油溶性ビタミンC誘導体は、ビタミンCを人の角質層に元々ある皮脂の成分と結合させることによって、肌に浸透しやすくしたものです。ゆっくり、肌の奥まで浸透して、コラーゲンの生成や、新陳代謝を促進します。ビタミンCの効果の持続性に優れており、じっくりケアしたい方におすすめです。とろみのある美容液や、こってりとしたクリームタイプの化粧品に配合されています。高濃度でも肌への刺激がすくないため、敏感肌や乾燥肌、シミやシワ、たるみの改善に有効です。

◎持続性が高く、安定性に優れている。

◎保湿性が高い。

◎コラーゲンの生成、新陳代謝を促進し、シミ、シワ、たるみに効果的。

◎敏感肌、乾燥肌の改善。

△吸収性に時間がかかり、即効性が弱い。

△ベタつきを感じることがある。

 

ビタミンCを体内から取り込もう!

ビタミンCは、人間の生命活動や美肌のために欠かせないものですが、人間は体内でビタミンCを合成できません。ビタミンCは、スキンケアから取り入れるだけでなく、食事からも摂取しなければなりません。

ビタミンCは、みかん、いちご、ブロッコリー、ほうれん草、赤ピーマンなどの野菜や、海苔、いも類、煎茶に多く含まれており、普段からバランスの良い食事を心がけていれば不足する心配はありません。特に果物のキウイは、ビタミンCの量がトップクラスに含まれており、キウイひとつを食べるだけで、1日に必要なビタミン量をほぼ補うことができます。

うっかり日焼けしてしまったときは、ビタミンCを意識して多めに摂るよう心がけましょう。ビタミンCは摂取してから排出されるまでの時間が短いため、一日何度かにわけて摂ることが大切です。

ビタミンCは知らない人がいないくらいメジャーな栄養素ですが、たくさんの働きがあり、これからも研究が進んでいく、まだまだ奥が深い栄養素です。身体のためにも美肌のためにもしっかり理解して、毎日の生活の中に取り込んでいきましょう!