ミネラルって、一体なに?

ミネラルって、一体なに?

2018年6月20日

この記事の監修者
薬剤師・アロマセラピスト
三矢朝美 先生

人間の身体に欠かせない栄養素「ミネラル」。ミネラルウォーター、ミネラルファンデーションなど、その言葉はよく耳にするけれど、どんなものなのか曖昧な方も多いかもしれません。ミネラルとは一体どんなもので、私たちの身体にどんな役割があるのか、改めて勉強してみましょう!

「ミネラル」を知ろう!

あらゆる物質を構成する基本単位である元素。この地球上には、118種類もの元素が存在しています。その118種類のうち酸素、炭素、水素、窒素以外の114種類の元素をまとめて、ミネラルまたは無機質と呼びます。その中でも人間の生命活動を維持するために必要不可欠とされるミネラルは必須ミネラルと呼ばれている16種類で、カルシウム、鉄、マグネシウム、亜鉛、カリウム、リン、ナトリウム、ヨウ素、セレン、モリブデン、クロム、マンガン、銅、硫黄、塩素、コバルトです。

 

またミネラルは、糖質、たんぱく質、脂質、ビタミンに並ぶ五大栄養素のひとつ。炭水化物や他の栄養素の吸収を助け、身体の機能の維持や調節に欠くことのできない栄養素です。ナトリウムとカリウムは、身体の水分濃度を正常に保つ役割があり、カルシウムやマグネシウム、リンは、丈夫な骨や歯をつくり、鉄は血をつくる役割があります。その他にもミネラルのなかには、新陳代謝をよくし免疫力を保持する成分、老化の予防などの役割を担っている成分などがあります。

さらにミネラルは、身体の構成成分にもなっているので、不足してしまうと健康を損ねてしまいます。代表的なものでは、カルシウム不足による骨粗しょう症や骨折、鉄不足による貧血、亜鉛不足による味覚障害、カリウム不足による不整脈などがあります。身体機能だけでなく亜鉛やカルシウムが足りなくなると、不安やイライラなどの精神症状が現れることもあります。

不足するとさまざまな体調不良を引き起こすミネラル。健康のために不可欠な栄養素であるにも関わらず、ミネラルは体内でつくることができません。そのため、ミネラル不足に陥らないよう、食事からきちんと摂る必要があります。

 

「ミネラル」を賢く摂ろう!

必須ミネラルは全部で16種類。どのミネラルが欠けても体調不良のもとになってしまうので、16種類をバランス良く摂ることが大切です。とは言え、たくさんの食材で摂るのは限界があります。ミネラルが豊富に含まれた食材を、毎日の食事に上手に取り入れることがおすすめ。身近な食材ばかりですので、今日から実践してみてください!

海藻類

ワカメ、ひじき、海苔などの海藻類はミネラルの宝庫です。海にはたくさんのミネラルが溶け出していますので、そこに生息する海藻もたくさんのミネラルを含んでいます。海藻は、私たちの身体に必要なカルシウム、鉄、マグネシウム、リン、ナトリウムなど、16種類の必須ミネラルのほぼすべてが含まれている優秀な食材。特にカルシウムは、牛乳や小魚、ゴマに匹敵する量を含んでいます。カルシウムは骨や歯を作る大切な成分であることはよく知られていますが、海藻はカルシウムの吸収に必要なミネラルのリンも含んでいますので、効率よくカルシウムをとることができます。また、海藻類は、食物繊維を豊富に含んでいます。食物繊維は胃の中で水分を吸収してふくらみ満腹感が得られやすいうえ、ノンカロリー。ダイエットを考えている人にも最適な食材です。

キノコ類

エノキ、シイタケ、マイタケなどのキノコ類も、必須ミネラルがバランスよく含まれた食材です。特にキノコ類に豊富に含まれるカリウムは、摂り過ぎたナトリウムの排出を促してむくみ予防や血圧を下げる働きがあります。ナトリウムは過剰に摂取すると、高血圧や脳卒中、胃がんなどを招く恐れがあります。カリウムは汗となって流れ出てしまう性質もあるので、これからの暑い季節は、積極的に摂るように心がけましょう。

③大豆

納豆や豆腐に加工される大豆は、たんぱく質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルの五大栄養素すべてが、バランスよく含まれている食材です。ミネラルのなかでも特に亜鉛を豊富に含んでいます。亜鉛は主に、骨や皮膚、肝臓や腎臓に存在し、細胞の生まれ変わりやエネルギー代謝などをサポートして正常に保つ働きをしています。それだけではなく、カルシウムは牛乳と同程度、鉄はホウレン草と同程度含まれており、大豆は完全栄養食といっても過言ではありません。

魚介類

海に生息する魚介類は、海藻類と同様、ミネラルをたっぷり含んだ食材です。魚介類に特に多く含まれるのは、亜鉛です。味覚障害の多くは、亜鉛が不足し、舌にある味覚を伝達する器官「味蕾(みらい)」の新陳代謝が滞るため起こると考えられています。また、ウイルスや細菌などが侵入してきたときに働く免疫機能にも、亜鉛が必要になります。亜鉛は魚介類の中でも、特に牡蠣やウナギに多く含まれています。マグロやブリに含まれるセレンは、抗酸化作用を持つミネラルで、動脈硬化などを予防し健康な身体を維持するのに役立ちます。

雑穀類

「雑穀」とは、アワ、キビ、ヒエ、ハト麦、大麦、キヌアなどのこと。精製された白米に比べ、栄養が豊富に含まれた食材です。雑穀に含まれるミネラルや栄養素はそれぞれ違いますので、一種類ではなく、何種類かブレンドされている雑穀を選ぶことをおすすめします。食する際は、雑穀だけでは食べにくいので、白米に混ぜて炊きましょう。雑穀に多く含まれるマグネシウムが慢性的に不足すると脳が酸素不足になり、集中力の低下やだるさを感じたり、下痢をしたり、また、骨粗しょう症の引き金になることもあります。

 

3.巷の「ミネラル●●」、その効果は?

身体に不可欠な栄養素「ミネラル」ですが、巷で聞く「ミネラル」が付く商品は、どんな効果があるのでしょうか。

【ミネラルウォーター】

ミネラルウォーターとは、地下水や湧水などの自然にある水の総称。日本で販売されているものは、農林水産省が品質表示ガイドラインを制定し、ミネラルウォーター、ナチュラルウォーター、ナチュラルミネラルウォーター、ボトルドウォーターと4種類に分類しています。ミネラルウォーターには、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムが多く含まれており、代謝を高めて老廃物を追い出してくれるので、美容や便秘解消にも効果的です。またミネラルウォーターには軟水と硬水があり、硬水はマグネシウム、カルシウムの含有量が多く、高い健康効果が期待できます。激しいスポーツのあとなどのミネラル補給にも適していますが、口当たりが重く苦みがあります。日本には硬度の高い硬水はほとんどなく、日本人になじみ深いのは軟水です。軟水はまろやかな口当たりでさっぱりしているのが特徴です。ダイエット効果を得たいときやミネラル不足をお水で補いたいときは硬水がおすすめですが、刺激が強く、下痢をおこす方もいますので、無理をせず、身体に合うものを選んでください。

【ミネラルファンデーション】

ミネラルファンデーションとは、手術後や火傷の跡にも使えるようにと、もともと医療用に開発されたものです。肌に負担がかからないよう、化学物質を使わずマイカや酸化鉄など天然の鉱物(=ミネラル)だけを原料にしています。ミネラルファンデーションに含まれる酸化チタンや酸化亜鉛は、紫外線吸収剤を使わない日焼け止めに使用されている成分です。化粧品の色付けに使われるタール色素などで着色せず、自然な原料の色を生かしています

肌が敏感なときやニキビが気になるとき、肌の調子が悪いときなどは、ミネラルファンデーションは肌負担が少ないのでおすすめです。

 

知っているようで知らなかった「ミネラル」のこと、いかがだったでしょうか。私たちにとって大切な「ミネラル」。これからはちょっと意識して生活に取り入れてください!