ムートンのお手入れ方法|ムートンブーツからコート、カーペットまで

ムートンのお手入れ方法|ムートンブーツからコート、カーペットまで

2018年2月20日

抜群のあたたかさとクッション性を持つムートン素材。ムートンブーツやムートンコート、カーペット、ブランケットなど、さまざまなアイテムに活用されています。寒い日々を快適に過ごすためにぜひ取り入れたいムートンアイテムですが、お手入れの仕方を間違えると、見た目や使用感が悪くなってしまうこともあります。

ムートンアイテムをきれいに長持ちさせるためには、素材に合ったケアが大切です。ムートン素材の特徴と、自宅でのお手入れ方法をご紹介します。

ムートン素材の特徴と魅力~あたたかくてフワフワ~

あたたかく、手触りがフワフワで、気持ちの良いムートン。素材の特徴と魅力についてお伝えします。

 

  • ムートン素材とは

羊の毛皮をなめした素材です。丸まった羊毛を伸ばし、染毛や艶出しなどの加工が施されています。

 

・優れた保温性

密集している毛があたたかい空気を閉じ込めます。また、熱伝導率が低いため、非常に保温性に優れた素材です。外気温にかかわらず、素肌に近い温度が保たれ、快適に使用できます。

 

・高いクッション性

羊毛には繊維が反り返りながら伸びる特質があり、クリンプという独特の縮れを生み出します。クリンプが羊毛に与える高いクッション性は、ムートン素材ならではの大きな特徴です。

 

・吸湿性と放湿性

吸水性が高く繊維の奥まで水分が吸収されるため、毛皮の表面は常にサラッとした手触りが保たれています。これもムートン素材の大きな特徴の一つです。

また、吸収された水分が常に外気の湿度に合わせて放出されるので、毛皮に適度な湿気を含んでいます。そのため、静電気が起こりにくいという点も長所です。

 

・汚れに強い撥水性

羊毛の表面は撥水性が高く、水や飲み物がこぼれたり、泥がはねたりしても染み込まずに弾き、汚れにも強い素材です。

 

・裏面はスエード仕上げ

ムートンアイテムの多くは、裏面がスエードで仕上げられています。スエードは、高い撥水性を持つ羊毛とは対照的に、水濡れや油汚れに弱いという特徴があり、取り扱いには注意が必要です。

 

・人間の髪と似た素材

羊毛を構成するのはケラチンというタンパク質です。人間の髪も大部分がケラチンで構成されています。そのため、髪と同様にムートンの毛はキューティクルで覆われており、湿気を吸い、放湿するため、蒸れにくく、サラッとした肌触りを維持します。

 

  • ムートンアイテムの魅力

優れた保温性を持つため、コートやブーツ、カーペットなどの冬場の防寒アイテムに最適です。特にムートンブーツは、2000年代に海外セレブが着用したことで注目され、日本でもブームとなりました。その後、冬の定番アイテムとして定着しています。高いクッション性による履き心地の良さと、フラットなデザインで長時間履いても疲れないという特徴が、人気の理由です。

 

ムートンアイテムのお手入れ方法~ブラッシングがポイント~

自宅でのムートン素材のケアは、ポイントを押さえればそれほど難しくありません。ムートンアイテムの日々のお手入れと汚れ対策をご紹介します。

 

  • ムートンアイテムをお手入れするときのポイント

高い撥水性があるため、汚れの心配はあまりありません。大切なのは、羊毛が絡んで使用感や見た目が悪くならないようにこまめにブラッシングすることです。2週間に一度は、ムートン用の金属製のスリッカーブラシや豚毛ブラシで毛並みを整えましょう。裏地がスエードの場合は、ブラシを強くあてて傷めないように気を付けてください。

大抵のホコリやゴミは、ブラッシングで除去できます。取り切れない場合は掃除機を使いましょう。ただし、吸引力が強すぎると羊毛がちぎれてしまうこともあるので、強さの設定には配慮が必要です。

 

  • ムートンブーツ

・羊毛面のお手入れ

基本通り、こまめなブラッシングを行いましょう。ニオイが気になる場合は、内側に消臭スプレーをして、水分が残らないようにしっかり陰干ししてください。

 

・スエード面のお手入れ

スエード用のブラシやスポンジを用意し、表面をブラッシングします。軽い汚れやホコリなどはブラッシングで落とせるでしょう。ブラッシングで落ちない汚れは、ムートンブーツ専用のクリーナーを付けた布で拭き取ります。

その後、防水スプレーを全体に吹きかけて陰干しします。水分が残ってしまうとカビの原因となりやすいので、しっかり水分を飛ばしてから保管してください。スエードは水濡れでシミになりやすく、湿気によりカビが生えやすいため、除湿と防水を心がけることが重要です。

スエードにカビが生えてしまった場合、表面のみなら布で拭き取りましょう。毛や皮革の奥に菌糸が入り込んでいるときは、自己流ではなかなか除去しきれません。クリーニングに出して、プロに任せるのが良いでしょう。

 

  • ムートンコート

・羊毛面のお手入れ

購入後にブラッシングをして、余分な毛を除去します。そのまま着ると衣服に毛が付いてしまうためです。ブラッシングをしたら、ムートン専用の防水スプレーをかけておきましょう。

 

・スエード面のお手入れ

着用前に防水スプレーをかけます。軽い汚れは専用ブラシで落としてください。普段のお手入れでは間に合わない汚れやニオイが付いたときは、クリーニングに出すと安心です。雨や雪で濡れた場合は、ブーツと同じく吸水性の良いタオルで叩いて水分を取り、自然に乾燥させましょう。

 

  • ムートンカーペット

コートと同様に、使い始めは余分な羊毛が残っています。気になる場合はブラッシングで除去しておきましょう。

 

・日常のお手入れ

他の素材のカーペットと同様に、掃除機でホコリやゴミを吸い取ります。ポイントは、毛並みとは逆方向に、毛を起こすように掃除機をかけることです。上から押さえつけるようにかけると、奥に入り込んだゴミが吸い取りにくくなるので注意しましょう。

掃除機をかけた後はブラッシングをして毛並みを整えましょう。水で少し濡らしてブラッシングすると、羊毛のキューティクルを保てます。水で濡らすときは、特に優しくブラッシングしましょう。

 

・月に1度のお手入れ

キャップ1〜2杯の洗剤をバケツ1杯のぬるま湯で薄め、雑巾をきつく絞って拭きます。掃除機と同じく、毛並みを起こすようにして強く拭くのがコツです。

できれば月に1、2度は陰干しするようにしましょう。

 

・飲食物をこぼした場合

水溶性の汚れは、ぬるま湯にムートン用洗剤を溶かし、タオルで叩いて吸い取ります。専用洗剤の用意がなければ、シャンプーや他の中性洗剤でも代用できます。

食べ物の油や化粧品など油溶性の汚れは、上に布を敷いてベンジンを含ませたタオルで叩き、その後洗剤を含ませたタオルで浮いた汚れと油分を取り除きます。最後に濡れタオルで洗剤を拭き取ってください。

 

・血液の汚れ

汚れの上に布を敷いて、洗剤、またはアルコールを含ませたタオルで叩くか、タオルの上からブラシで叩きます。

 

・タバコの焦げ

ムートンは燃えにくく、火が付いても焼け焦げるのは表面部分に限られます。焦げて炭化した部分を拭き取ってブラシで毛の絡まりをほぐしたら、ハサミで毛先をカットしましょう。斜めに刃を入れ、すくようにカットするのがポイントです。

 

・ペットの尿汚れ

皮革が劣化しやすくニオイも残りやすいので、早めに対処しましょう。染み込まないうちに拭き取り、中性洗剤と水を含ませたタオルで叩きます。汚れが広がらないように注意してください。陰干ししてもニオイが気になる場合はクリーニングに出しましょう。

 

ムートンブーツ&ムートンコートの保管方法~抗菌がカギ~

あたたかくなってムートンの活躍するシーズンが過ぎたら、正しい方法で保管することが大切です。カビが発生する場合もあるので適切なお手入れ方法を知っておきましょう。

 

  • ムートンブーツの保管方法

ムートンに限らず、皮革素材は適切に保管しないと、湿気の多い時季はカビが生えやすくなります。着用シーズンが終わったら、スエードの汚れを落として防水スプレーと抗菌スプレーをかけ、1〜2日間陰干ししましょう。風通しの良い場所でしっかり水分を飛ばしてください。

陰干しが済んだら、購入時の箱や布袋などに保管します。保管の際にブーツの中に新聞紙を丸めて入れておくと、型崩れを防止し、湿気を吸ってくれます。ブーツキーパーを使用する場合は、ブーツの中に乾燥剤を入れると良いでしょう。

 

  • ムートンコートの保管方法

まず、羊毛部分とスエード部分を専用ブラシでブラッシングし、汚れやホコリを落とします。防水スプレーと抗菌スプレーをかけた後、風通しの良い場所で陰干ししましょう。ムートンコートが乾燥したら、不織布カバーをかぶせ、湿気の少ない場所で保管します。

羊毛面とスエード面、違いに合わせたケアが重要

ブーツやコートなど、ムートンアイテムの多くは、裏側がスエード仕上げになっています。羊毛とスエードは性質に違いがあるので、注意点をしっかり把握してお手入れしましょう。

羊毛面のポイントはこまめなブラッシングです。適切な道具でしっかりお手入れすれば、毛の絡まりを防ぎ、自然な風合いをキープできます。スエード面は防水、湿気対策をしっかり行いましょう。特にブーツは、履けば汚れが付きやすく、雨の日は水濡れも起こり得ます。着用後は毎回、アフターケアを行うことが大切です。

羊毛面とスエード面両方のケアをこまめに行い、ムートンアイテムで冬場をあたたかく過ごしましょう。