健康な毛細血管を増やす暮らし方

健康な毛細血管を増やす暮らし方

2018年7月25日

この記事の監修者
薬剤師・アロマセラピスト
三矢朝美 先生

毛細血管とは全身の血管の99%を占める、人間の身体のなかで一番大きな臓器。すべての細胞に酸素と栄養素を送り、二酸化炭素などの老廃物を回収しています。血液循環の主役であり、命を守るすべてが詰まっているといっても過言ではありません。ですが最近の研究で、毛細血管は年齢とともに劣化し、減っていくことがわかってきました。毛細血管が減ってしまうと健康に影響を及ぼすだけでなく、シミ、シワ、たるみ、薄毛に白髪など、美容にも大きな影響を及ぼします。健康と美しさを維持するためには、健康な毛細血管を増やすことが大切。毛細血管をケアして、老化と病気を食い止めましょう!

毛細血管が減っていく!

 

毛細血管は直径0.01ミリほどの超極細血管で、肉眼では見えない細い血管です。約100億本あると言われている毛細血管は体中に張りめぐらされていて、全身の血管の99%を占めています。毛細血管は動脈と静脈の間に位置しており、「全身に必要な酸素や栄養素を届ける」「不要となった二酸化炭素や老廃物を回収する」役割を担っています。動脈を流れる栄養や酸素は、毛細血管からしみ出して約37兆個の細胞の細胞に送られます。また、細胞で不要になった老廃物や二酸化炭素などは、毛細血管にしみ込んで静脈へと運ばれます。酸素や栄養がなければ、それぞれの臓器の機能が低下してしまい、様々な影響が出ます。毛細血管は全身の臓器の働きを支え、生命活動の根幹に関わっているのです。

 

しかし、加齢などが原因で毛細血管の先まで血液が届かなくなってしまうことがあり、その状態が続くと、その先の血管が消滅してしまうのです。毛細血管は40代から減りやすいと言われており、60~70代の方は⒛代のころに比べて、毛細血管が4割前後も減少してしまうと言われています。あなたの毛細血管は大丈夫ですか。下記のチェックリストで毛細血管の元気度を確認してみましょう。

【毛細血管元気度チェック】

□顔色が悪い

□シミ、シワ、毛穴の開き、たるみ、くすみなどが気になる

□毛が抜けやすい、薄毛になった

□白髪が増えた

□爪が欠けやすい、凹凸がある

□疲れやすく、疲れが取れない

□風邪をひきやすい

□胃の調子が悪い

□便秘、下痢、またはその両方を繰り返す

□便やおならが臭い □花粉症、アレルギー体質

□頭痛、肩こり、腰痛がある

□手足が冷える、冷え性

□汗っかき

□目や口が乾く

□月経痛、更年期障害がある

□お酒に弱くなった

□眠りが浅く、眠気が取れない

□物忘れが多くなった

□集中力が低下した

□イライラする

 

当てはまる項目が多いほど、毛細血管が元気を失い減っている可能性が高いです。

 

毛細血管が減るとどうなる?

 

毛細血管がなくなってしまうと、その先にある細胞に酸素や栄養素が届きません。
すると、

・末端まで体温を維持する温かい血液が行き届かなくなるため、冷え性になる

・皮膚の場合、シミやくすみ、シワ、たるみなどの肌トラブルが起きる

・頭皮の場合、栄養が行き届かなくなり、薄毛や白髪になる

・内臓の場合、機能が衰えて様々な病気を引き起こす

など美容や健康にさまざまな影響があります。

また、毛細血管は酸素や栄養だけでなく、血液に乗って白血球も運びます。白血球は私たちの身体を守る免疫細胞で構成されていますが、毛細血管が減り白血球が行き届かなくなると免疫力が落ち、感染症のリスクが高まり、風邪をひきやすくなったりします。

 

毛細血管を増やそう!

 

毛細血管の減少を防いで元気を維持するには「血流を増やす」ことが大切です。毛細血管の先々まで十分な血流があり使われていれば、毛細血管が減らない状態を維持することができるのです。「血流を増やす」方法をご紹介しますので、ぜひ実践してみてください。

 

①規則正しい生活を

私たちの心や身体を司る自律神経。実は自律神経も毛細血管と密接に関係しています。自律神経は主に、運動時や気持ちが高ぶっている時に活発になる「交感神経」と、安静時やリラックス時に活発になる「副交感神経」の2つがあります。日中は交感神経が強く働き、毛細血管は収縮して血流が少なくなります。夜間の睡眠時は副交感神経が強く働き、毛細血管が拡張して血流が促されます。しかし副交感神経の働きは、加齢とともに衰えてしまいます。すると交感神経が強くなり、毛細血管が緊張して血流が悪くなってしまうのです。自律神経のバランスが乱れると交感神経が過剰に働き、全身の筋肉が緊張状態に。毛細血管の血流が悪い状態が続くと、自律神経失調症などが引き起こされます。

それを防ぐには、昼間は活動的に過ごし、夜はリラックスしてゆっくり休むという、規則正しい生活を送ることが大切です。日中に太陽の光を浴びることで夜は睡眠ホルモンが出て、眠りやすくなります。その意味でも、昼間は活動的に過ごすと、毛細血管をしっかり働かせることにつながるのです。

 

②「入浴」で血流を増やす

入浴は湯船にゆっくり浸かることで、末端の毛細血管まで血流を行き渡らせるのにとても効果的。リラックス効果も得られるので、副交感神経の働きも高めてくれます。ただし、熱すぎるお風呂や寝る直前の入浴で身体を温めすぎてしまうのは逆効果。睡眠の質が落ちてしまいます。お湯の温度は38~40度ぐらいに設定し、就寝の1時間前までには済ませましょう。

 

③「運動」で血流を増やす

血流を増やす運動でのポイントは、第2の心臓と言われるふくらはぎのポンプ機能。ふくらはぎの筋肉がポンプ機能となり、下に溜まりやすい血液やリンパ液の巡りを良くしているのです。

ふくらはぎのポンプ機能を高めるには、かかとの上げ下げ運動がおすすめ。立った状態でふくらはぎを意識して、かかとを上げたり下げたりを20~30回行います。ぐらつく方は、椅子などにつかまって行いましょう。食器を洗っているとき、歯磨きの間、エレベーターのなか…など、ちょっとした空き時間や作業中にも行うことができます。

また、毛細血管を増やすのに有酸素運動も効果的。激しい運動は必要なくウォーキングで充分です。1日4000~5000歩を目指して歩きましょう。

 

④「ショウガ」で血流を増やす

血流を増やすのに取り入れたい食材は、ショウガです。生のショウガには、「ジンゲロール」と呼ばれるショウガ特有の成分があります。ジンゲロールには解熱作用や殺菌効果があり、身体のなかの熱を取り除き、体の表面を温めてくれる効果があります。ショウガに熱を加えると、このジンゲロールが「ショウガオール」という成分に変化します。ショウガオールは血流を高めて、体を芯から温めてくれる効果があります。熱を加えたショウガを摂ることで全身の血流が良くなり、衰えた毛細血管をよみがえらせることができるのです。ショウガの摂取量は、1回5~10g程度が目安。1日2~3回摂ると効果が高いので、手軽に摂れるショウガ紅茶などがおすすめです。

 

⑤「アロママッサージ」で血流を増やす

血流を改善するレモンやユズ、ラベンダーの精油をスイートアーモンドやホホバオイル、シアバターなどにブレンドして冷えやすい手や脚をマッサージします。末端から体の中心に向かって、途中でむくみや冷えて固いところがあれば、優しく入念にほぐしていきます。脚のマッサージでは特に血流を促すツボ「三陰交」と「血海」を刺激する効果的です。体の温まった入浴後にリラックスして行うのがおすすめです。

三陰交

 

血海

 

 

生活習慣や運動を取り入れると、毛細血管の血流は1~2週間で改善される方が多いです。1カ月を過ぎたころには体調にも変化が現れてくるかもしれません。ぜひ、実践してみてください!