憂うつをスッキリ!五月病を乗り切ろう

憂うつをスッキリ!五月病を乗り切ろう

2018年5月2日

この記事の監修者
薬剤師・アロマセラピスト
三矢朝美 先生

4月は進学や就職、人事異動などで新たな環境に飛び込み、新しい出会いが増える時期。いつもより、仕事や人付き合いを頑張ろうと意気込んでいた方も多いでしょう。ですが心や身体は緊張で張りつめて、知らず知らずのうちにストレスを感じてしまっていることも。5月の連休明けに、「仕事に行きたくない」「人と会いたくない」「食欲がわかない」などと感じるようになったら、それは「五月病」かもしれません。五月病は、心と身体が疲れてしまった状態。五月病をすっきり乗り切って、心身ともに元気を取り戻す方法をお教えします!

1.そもそも五月病とは?

「五月病」は、「病」とつきますが、医学上の正式な病名ではなく、4月に環境が大きく変化した新入社員や新入生などが、5月の連休明け頃になると「やる気が出ない」「食欲がない」「外出したくない」など、心身の不調を訴えることから名付けられたものです。程度の差はありますが、新しい環境や人間関係の変化に適応できず心身に大きな負担がかかり、一時的なうつ状態になっていると言えます。心身が不調のまま無理をして働いていると、病気を引き起こしたり、精神状態が悪化してしまうこともあります。

なんだか調子が悪い、元気ややる気がなくなってしまった、と思ったら、以下に当てはまるものがないか、心と身体の状態をチェックしてみましょう。


□ 気持ちが沈んでいることが多く、楽しいことがないと感じる

□ やる気が出なくて、やるべきこともできない

□ イライラして怒りっぽくなる

□ 人と会ったり、話をするのが億劫

□ 身体がだるく、寝ても疲れが取れない

□ 食欲がわかない

□ 学校や会社に近づくと体調が悪くなる

□ 集中力が落ち、ミスが増える

□ 自分に自信がなくなる

□ 目標ややる気を見失った


当てはまる項目が多い方ほど、五月病予備軍です。

五月病になりやすいのは、真面目な性格の人が多いと言われています。自分に対しての理想が高く責任感が強いため、やる気が出ず、やるべきことをこなせない自分を責めたり、弱音を吐けずに落ち込んだりしがちですが、それは自分を追い込むことになり逆効果です。五月病は心身が不調を訴えているサイン。自分を厳しく責めずに、ゆっくりとやるべきことをこなしていきましょう。

 

2.五月病を乗り切るには

期待していた新生活が決して理想通りには進まなくても、できることをコツコツとこなしていくことが大切です。自分の殻に閉じこもらず、気分を切り替える方法を身につけましょう。

①周囲とのコミュニケーションを増やす
家族や友人、会社の同僚などと、積極的にコミュニケーションの機会を持つことが大切です。大学入学や就職で家族の元を離れ一人暮らしを始める方も多いですが、食事などもひとりで食べずに、友人や会社の方と食べるようにしましょう。ひとりでの食事だと、ただ食べるだけになってしまいますが、これ美味しいね、などと会話を楽しみながら食べることで、食生活が豊かになります。また、悩みを打ち明けたりすることで、ストレスの解消にもなります。

②睡眠・休養をとる
睡眠は疲労回復に重要な役割を果たします。睡眠不足や不規則な睡眠リズムが、頭痛や肩こりなど身体の不調をもたらすことがわかっています。睡眠時間は7時間が理想です。また、睡眠の質を上げるために、音や気温、明るさなど、現在の睡眠の習慣が適切かどうか見直してみましょう。連休中は、いつもより夜更かしをしたり、朝寝坊したり、睡眠の習慣も乱れがちになります。遊びの予定を詰め込み過ぎて、ゆっくり休めなかった人も要注意です。睡眠リズムの乱れや、長いお休み中に休養をしっかり取らなかったことも五月病の原因になるとも言われていますので、生活リズムは崩さずにのんびり過ごすことを心がけましょう。

③オフの日は仕事を忘れてリラックスを
オフの日は自分の趣味や好きなことに時間を費やして、仕事のことは忘れましょう。好きな音楽を聴いたり、アロマをたいたり、自然に触れたりと、自分に合ったストレス解消法を見つけてください。 身体を動かすことも、ストレス解消を軽減する効果がありますのでおすすめです。5月は外で過ごすのに気持ちの良い季節ですので、ハイキングやサイクリングなどはいかがでしょうか。遠出が難しかったり、なかなか身体を動かす時間が取れない方には、ウォーキングがおすすめです。ウォーキングはいつでもどこでも始められ、20~30分と短時間でも効果が期待できます。

 

 3.「五月病」に効果的な食事

五月病の症状を引き起こす原因には、実は脳内で分泌される「セロトニン」が関係しています。別名「幸せホルモン」とも呼ばれるセロトニンは、脳の神経伝達物質で、精神を安定させ心を穏やかにする作用があります。セロトニンが不足すると、気分が落ち込んだり、不眠になったり、不安定な精神状態に陥りやすくなります。五月病を解消するには、このセロトニンを分泌しやすくする食事を摂ることが大切です。セロトニンを分泌させるには、「アミノ酸」「ビタミンB6」「炭水化物」という3つの栄養素が必要です。

【アミノ酸…トリプトファン】
セロトニンが作られる際に欠かせないアミノ酸が「トリプトファン」という物質です。トリプトファンは体内で合成できない必須アミノ酸の一種で、セロトニンの原材料となる栄養素です。トリプトファンは牛乳から発見され、乳製品や肉や魚、大豆製品など、様々な食品のたんぱく質に多く含まれています。基本的にたんぱく質が豊富な食品に多く含まれていますので、たんぱく質を食べないダイエットなどを行うと、トリプトファンが不足しセロトニンが正常に分泌されず、不眠やうつの原因となる可能性があります。

また、トリプトファンは、不眠を改善する効果がありますので、夕食にトリプトファンを多く含む食品を取り入れることが、良質な睡眠につながります。眠れないときにホットミルクを飲むと良い、という話を聞いたことがあると思いますが、これも、トリプトファンの効能を生かしたものなのです。

 

【ビタミンB6
ビタミンB6はトリプトファンとともに、セロトニンの生成を助ける栄養素です。実は、トリプトファンだけではセロトニンはつくられず、ビタミンB6と合成されて、初めてセロトニンへと変化します。ビタミンB6を多く含む食材は、バナナ、イワシ、鶏肉、ナッツ、レバー、まぐろなどです。

【炭水化物】
炭水化物は生成されたセロトニンを脳内に取り込むために必要な栄養素です。炭水化物を多く含む食材は、ご飯やパン、いも類です。特に未精製の穀類に多く含まれるので、主食には玄米や雑穀米、ライ麦パンや全粒粉のパンなどを選ぶと良いでしょう。

セロトニンを効率よく分泌するには、朝の食事が最も大切です。分泌には時間がかかるため、朝ご飯でセロトニンを生成する栄養素を摂取する必要があります。しかし、朝は準備で忙しく、なかなかバランスの良い食事を摂ることが難しい、という方も多いと思います。そんな方におすすめなのが、バナナ。バナナはトリプトファン、ビタミンB6、炭水化物など、セロトニンの分泌に欠かせない3つの栄養素を含む食材です。バナナだけでは味気ないという方は、トリプトファンを多く含むヨーグルトや牛乳と一緒に、バナナスムージーにするのもおすすめです。

 

五月病かな、と思ったら、ウォーキングや散歩で身体を動かしたり、気が置けない友人と話をしたり、自分なりの方法でストレスを発散するのが一番です。さらにうつや不眠など心と身体の不調を改善するために、食生活にも気を配って五月病を乗り切っていきましょう!